つい先日、生まれたばかりだと思っていた子供が、もうすぐ9歳になります。本当に子供の育つのは早いものです。
■なかなか生まれなかったこと
もともと、非常に遅くなってからの子供でした。それまでに、理由らしい理由もないまま4回の流産を繰り返していたからです。
5回めの妊娠も、喜ぶより先に
「今喜んでもまた流産して、ぬか喜びになるかも」
と、警戒したくらい。
一安心したのは、五ヶ月を過ぎてからです。エコーで動いている映像を見て、ようやく喜ぶ気持ちになりました。
神経を使いながらの数ヶ月を過ごして、臨月。
生まれるときも、一筋縄ではいきませんでした。まず、二週間遅れの過期産。ようやくやってきた陣痛は微弱陣痛で、いっこうに進まず。生まれたのはなんと入院から72時間後でした!
私は出産に立会いたかったので陣痛室に詰めていましたが、丸3日、そこから仕事に通うはめに。出産の喜びの後、二人ともぐったりしていたのを覚えています。
■夜泣きが長かったこと
で、生まれた娘がよく泣く子でした。よく、新生児は二時間おきに泣くと言いますが、その二時間おきがずっと続きます。二ヶ月どころか、半年たっても、一年経っても、二時間ごとに起きて泣く娘。
抱き上げて、妻なら授乳。私なら歌を歌っていると、静かになって眠ります。しかし、そこから寝かせるのが一苦労。ゆっくり降ろさないと、布団に触れた感触で目を覚まして泣くからです。
いや、降ろすところまではまだマシですね。本当に難しいのは娘の身体の下から腕を抜くこと。何度も失敗を繰り返したあと、微速度での腕抜きをマスターしました。
結局、5時間続けて眠れるようになったのは、4歳になってから。長い長い、睡眠不足の日々でした。
■それでも、楽しかったとしか言えない不思議
それ以外には、五ヶ月近くなっても首が座らなくて「運動発達注意」と言われ、心配したことも。後に「頭が大きくて重かっただけのようです」という結論に達しましたが…。
もちろん、子供につきものの発熱もあり、引きつけを起こして救急車に二回乗りました。
いろいろ疲れることもあったわけですが、ここまで育てたことを思い出すと「楽しかった」としか言えないのが不思議です。
妻と「眠れなかったよなあ」とか「引きつけを起こした時は、死ぬかと思ってオロオロした」とか言い合って、笑います。娘はそれを横で聞きながら、面白がっています。とくに、引きつけで狼狽した話がお気に入りで、何度も聞きたがったり。
子育ては、面倒もたくさんあるわけですが、いつまでも続きはしません。気が付くと、そんな時期を通り越して、大きくなってしまいます。そして、過ぎてしまえば、楽しかった思い出が残るのが子育て。
今、乳児期の子育てで大変な方もいらっしゃるでしょう。辛い時は「この辛さも、必ず良い思い出になる」と唱えて乗り切って下さい。辛いことだけ、いつまでも続きはしません。
それと、男性に一言。子育てには、絶対参加したほうがいいです。面白いし、何よりも一生、奥さんとの話題に困りませんよ。
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