前回の「子供は親の時間を食って成長する」という言葉に関連して。
子供が生まれたての頃、母親はやっぱりたいへんです。数時間おきに目を覚まして泣きますから、授乳したり、おむつ替えをしたりしなくてはなりません。母乳だったので、私が代わってやることもできず。たまにおむつ替えを手伝うくらいです。
最近、妻がそのときを思い出して言います。
「あのとき、貯金って言ってくれたのが助かったー」
これだけだと何のことかわかりませんね。はっきり言って、言った私も忘れてました。
夜中に子供が目を覚まして泣いたとき、私がこう言ったそうです。
「今、この子の中に貯金してるんだよ。泣いたときに無視されなかったってことで、親に対する信頼が、チャリーンって」
妻いわく、そのとき頭の中に貯金箱が浮かんだらしいです。
今、確かに子供に時間や手間をとられている。しかし、その時間や手間は、消えてなくなったりしない。すべてこの子の中に残って人格や知性の元になっていくのだ、とイメージできたら少し楽になったのだそうです。
貯金箱というのは、ちょっとセコいイメージかもしれません。でも子供を育てる親にも、何らかの励みは必要です。やった結果がしっかり残っていると思うだけで、力が出ます。
子供が泣きながら飛びついてくるとき、服をどろんこに汚してくるとき、よくわからない言葉で一所懸命に話しかけてくるとき。
相手をするのがちょっと疲れたなと思ったら、口の中で「チャリーン」とつぶやいてみてください。いま、信頼が、安心が、温かさが、子供の中に貯まっています。
その貯金には、かならず大きな利子が付いて返ってきます。
・最近の娘
先日、小学校入学前の健康診断を受けた娘。
視力検査で
「はい、それじゃあCのあいている方を答えてねー。これは?(↑)」
「うえ!」
「これは?(↓)」
「した!」
「これは?(→)」
娘は自信たっぷり、大きな声で
「よこ!」
どっちやねん。
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