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2014年9月9日火曜日

夏休みの日記を、子供に自己管理させてみた

 日記の宿題。
 子供の学校は夏休み以外でも毎日、日記の宿題があって、それを書かせるのが一苦労です。

 当たり前ですが、子供はそんなもの書きたくありませんから、なんとかギリギリまで逃げたいわけです。しかたなく「日記を終わらせてからテレビ」とか、「日記を終わらせてからマンガ」というように、先行条件にして、書かせていました。

 が、ある日、考えました。

■自分で考えて行動できる人になってほしい
 
 親が急かして書かせても、それは人の指示に従う訓練にしかなりません。自分で自分の行動を決めることはないので、いわば使われる訓練です。
 将来的には、自分でやるべきことを判断して、行動できるようになって欲しい。長い目で見て、親が書かせることはためにならないと判断しました。

 以前に紹介した本「子供の心のコーチング」で、「遅刻するのは子供の問題であって、親の問題ではない。問題を子供に返して、失敗から学ばせる」と書いてあったのを思い出し、妻と相談。
「よし、子供に任せよう!」
 と決めました。自分でやってみて、間に合わなかった体験を繰り返すことで、自分の行動を律することを覚えて欲しかったのです。

 子供に「これからは日記のことは一切言わない」と伝えました。
 それで間に合わなかったら、先生に「すみません、やっていませんでした」と謝りなさい、というところまで約束させました。

■夏休みの途中、やっぱり遅れ始める

 やってみると、急かさなくていいので、親は楽。子供も、言われることがないので上機嫌。家庭内の空気はいい感じです。

 最初の数日は、初めての緊張感もあって、頑張って日記を書いていました。
 それから、書き忘れの日が連続3日間。3日目になって、慌てて始めましたが、慌てたお陰であっという間に終了。
 この、1日で3日分の日記を書いたのが、良くない自信になったようです。
「その気になれば3日分くらい、すぐできるんだ」
 と思ったようで、ダラダラと遅れ始めました。

 妻と、いよいよ溜まり始めたなあ、と顔を見合わせました。
 夏休みの終わりになって、溜まった日記に呆然とするはずです。書いても書いても終わらない体験をして、場合によっては先生に頭を下げることでしょう。そうした失敗を繰り返して、自分から行動を律することを覚えるはず。
 親は我慢!

■夏の終わり。予想外の結末

 本人が再び慌て始めたのは、夏休みも残り一週間になってから。
 日付を見て、溜まっている日記の数を数えたのでしょう。急に涙目になって、
「もう、日記が終わるまで、机の前から離れない」
 などと、突飛な宣言をしたりしました。
 もちろん、そんな決心は続かないわけですが…(笑)

 それでも、頑張ってまとめ書き。少しずつ、少しずつ追いついて、とうとう8月31日の夜7時。
「終わったよ!」
 と得意満面。
 おかしい。こんなはずじゃなかったのに。

 妻が思わず口走りました。
「あー、間にあわせちゃった!」
 思わず私も
「大丈夫、きっとまたチャンスがある!」
 いつの間にか、間に合わないことを期待していた両親。見事な本末転倒ぶりでした。

 これが自分で自分を律する訓練になったのかはわかりません。ただ、問題を子供に返すことで、親がイライラしなくて済んだのは、大きな収穫でした。


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