以前にも書いた、「親業」の「わたしメッセージ」。
相手を批判する「あなたメッセージ」ではなく、自分自身がどう感じるかを伝える事で、人間関係を良好にするコミュニケーションの方法です。
例えば、子供がランドセルを床に投げ出している時。
「あなたはどうして片付けないの!」
と、「あなた」を主語にするのではなく、
「ランドセルがそこにあると、(私が)通れなくて困るの」
と、私を主語に伝えるのが「わたしメッセージ」です。直接相手を責めることがないので、良好な関係を保ったまま、必要なことを伝えることができます。
■根底にある、前向きな感情を語ろう
親業の本で面白かったのは、同じ状況でも、前向きに表現する方法があるということ。例としてあげられていたのは、子供の帰りが遅かった時です。
「遅いから、イライラしたじゃないの」
これも「わたしメッセージ」には違いないのですが、イライラした、というのはそれ自体が一つの非難になります。
それよりも、イライラした理由はなにか、考えてみよう、というのが親業の提案です。子供の帰りが遅い時、イライラしたのは、きっと心配だったからのはず。それなら、イライラの根底にある「心配」を語るほうがいい。
「心配で心配で、イライラしてたよ」
と伝えるのです。
言われる子供にとって見れば、
「遅くて腹が立つ」
というのと、
「心配でたまらなかった」
というのでは、意味合いが180度変わります。
親が子供を叱るときには、愛情が背景にあることが多いものです。怒りや悲しみでも、その感情がどこからくるかを考えれば、前向きな感情として表現することができるはず。
そういう感情を探すのは、一種の頭の体操でもあります。…脳トレとしてもいいかも。
0 件のコメント:
コメントを投稿