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2012年9月6日木曜日

子供には「教えながら教える」のだそうです

 前回、間違いや失敗を指摘しすぎるのは問題だ、と書きました。しかし、間違いを指摘しないで、どうやってものごとを教えるのか。

 落語家の春風亭小朝が「眼高手低」の話をしているのを聞いたことがあります。どんな芸ごとでも、上達する時には眼、つまり観賞眼の方が先に上がる。そうすると自分の手、つまり腕前の足りないところが見えるようになり、上達できるというのです。
 自分の中に目指すべき基準を作ることが、上達の条件。
  子どもに教える場合にも、部分部分を修正するのではなく、何を目指すべきかの基準、全体の流れを見せてやることが必要なのだと思います。「どうしたらどうなるか」をひと通り教えてやり、あとはひとりで何度も繰り返して上達してゆくようにする。

 モンテッソーリ教育では「教えながら、教える」と言うそうです。不思議な言葉ですが、「訂正しながら教える」の対義語だと思ってください。
 教えたいことを、子供の目の前で、ゆっくりと(大人がふつうにやるのに比べたら、8倍の時間をかけると良いそうです)、やって見せます。とくに2、3歳の子供は、聞くのと見るのを同時にするのが苦手らしいので、黙ってやって見せるのが重要。何度も繰り返して見せてやり、あとは子供がそのやり方をまねるのを待つ。

 実際にやってみると、こちらが教えようとしても熱心に見ないこともあるし、教えてもそのとおりにしないこともあります。そういうときは、まだ理解できるときが来ていないと考えて、強制はしません。あくまで子供のペースを守ることが優先だそうで、適切なタイミングをつかむのは結構面倒です。
 訓練を積んでいるモンテッソーリの先生は、そのタイミングをきちんと掴んで指導するそうですが、プロならではの方法ですね。

 私自身はそこまで掴み切れないので、試しに一回だけやってみせることにしていました。子どもが乗ってくれば教える。乗ってこないときは、放っておく。そんなとき、子どもは1人で試行錯誤をしていました。
 「試行錯誤の間に脳は育つしなあ」というのが手抜きの言い訳…。

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