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2014年4月9日水曜日

「天才! 成功する人々の法則」…①マタイ効果…有利な人がますます有利になる

 「天才! 成功する人々の法則」マルコム・グラッドウェル著 勝間和代 訳
 という本を読みました。

 この本は、いわゆる才能と言われるものが、単純な「生まれつきの能力」だけではないことを示して、大きな話題となりました。とくに話題になったのは、第一章の「マタイ効果」と、第二章の「一万時間の法則」。

 マタイ効果というのは、聖書のマタイ伝にある「持っている人は与えられて、さらに豊かになるが、持ってない人は持っているものまで取り上げられるであろう」という言葉からつけられた名前。最初に有利な立場にあることで、さらに有利になってゆくという状況を表していう言葉です。

 では、このマタイ効果が、どんなふうに才能に関わってくるのか。

 著者が主張するのは「学年の中で、早く生まれたほうが有利になる」法則。
 日本では、4月生まれから3月生まれまでが一学年ですよね。小学校1年生の春なら、4月生まれは満7歳、3月生まれは満6歳。一年の差があります。身長も4月生まれは120センチ、3月生まれは114センチで(男子)、6センチの差があります。

 もし、一年生にサッカーをさせれば、当然4月生まれのほうが3月生まれよりも上手にできる確率が高いでしょう。
 レギュラー選手を選ぶなら、4月生まれが選ばれる確率が高い。レギュラーで試合経験を積むことによって、4月生まれの子はさらに上手になります。つまり、単に早く生まれているだけなのに、4月生まれの方が多くのチャンスをもらえ、能力を伸ばすことができるのです。

 グラッドウェルはスポーツ選手の誕生日について調べた結果、一流選手の誕生日が、学年の頭に集中していることを確かめています。そして「もしこうした区切りをもっと細かくすれば、もっと多くの天才的選手の活躍が見られるはず」としています。

 子供を生むときに、時期を選んで生むことは現実的ではありませんし、すでに生まれている子供については誕生日を変えることはできません。
 親にできることは、今の学年の中での能力が、必ずしも本当の能力を表さないと認識しておくこと。そして、最初の状況にかかわらず、チャンスを与えようとすることです。

②「一万時間の法則」とは? はこちら




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