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2015年1月18日日曜日

子供の運動神経を良くする、ストレス管理

 子供の運動神経を良くする方法。体幹トレーニングとか、巧緻性のトレーニングとか、専門家によるものがいろいろ出ていますね。
 身近なところでも、子供の運動能力に影響するものがあります。

■ストレスが筋肉を固くする

 私は鍼灸マッサージ師なので、腰痛の治療をすることも多いです。
 腰痛の原因の一つが、ストレスだということをご存知でしょうか。精神的な緊張が、筋肉を固くして、痛みを発生させるのです。

 私達の先祖は、弱肉強食の世界で生きていました。猛獣に襲われた時には、生き残るために戦うか逃げるかしなくてはなりません。
 危険な状況で、身体は筋肉を緊張させ、血管を細く引き締めて(ケガをしても出血が少ないように)立ち向かう準備をします。

 昔だと、危機から逃れたところで緊張状態は終わり、元通りの状態にもどりました。
 ところが現代人のストレスは、簡単には終わりません。ストレス状態が長く続くので、筋肉は緊張し、血管は細くなったまま。身体が固くなって、十分に動くことができなくなるわけです。
 
■シゴキで強くなるのか?

 「スポーツでいう、シゴキもストレスだよね? シゴキで強くなる選手がいるじゃないか」
 という疑問が浮かぶでしょう。シゴキで強くなるというのは、半分は本当で半分は間違っています。

 運動の能力は、ある程度までは練習量で決まりますから、シゴいて強制的に運動させれば、能力は上がって当然。
 その一方、長期的に続くストレスは筋肉を緊張させるので、身体を固くします。

 長期的に見れば、シゴキは選手の身体を固くし、動きを悪くするだけでなく、故障も増やします。ある高校の野球部を診たことがあります。根性をモットーに、選手をシゴくコーチが監督をしていましたが、二十数人いた選手が一人残らずどこかを故障させていました。もちろん試合成績も伸びないまま。

■運動神経を良くする叱り方

子供が習い事をしているときには、指導者の人柄が、子供にどんな影響を与えているか、見ることも必要でしょう。

 上手な叱り方をする指導者は、叱る時も、短時間で叱って蒸し返しません。「ここからはリラックスして大丈夫」 という区切りが分かると、緊張をとくことができるのです。
 逆に、いつまでも叱り続けたり、急に怒鳴ったりして、四六時中プレッシャーをかけているような指導者は要注意です。

 身体の固さは、スポーツのみならず、子供の状態をよく表します。
 子供を見ていて「いつもより固いな」と感じるときには、何かストレスがあるかも、と考えると助けになれるかもしれません。

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