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2014年7月24日木曜日

子供を伸ばしてやるため、エサをバラまく

 敏感期の特徴は、何かに突き動かされるような一点集中型のエネルギー。自分を育てようという衝動です。
 モンテッソーリ教育では、このような敏感期が見られるのは、だいたい六歳までとしています。  ただ子供の生活を見ていると、敏感期的な行動パターンは、六歳を超えても続いています。そして、学びの基本になっているように思えてきました。


■娘の場合  娘の場合、去年の今頃から急に石に関心をもつようになりました。庭の石を拾ってくることから始まって、図鑑や本を読みあさり、石の即売会に出かけ、クリスマスプレゼントには岩石標本を希望。あげく博物館の岩石採集ハイキングにまで参加させられました。   ところがちょうど一年くらい過ぎた頃から急速に興味が減少。いまでも本人は「石好き」と言ってはいますが、親から見ると、その落差は明白。明らかに熱が冷めています。  ただ、この1年で覚えた知識が消えるわけではありません。石から始まって石器→考古学の一部にまで興味を広げたのは大きな収穫でした。
 本人がやりたくてやっていることですから、親が想像もしていなかったところまで走ってくれました。  考えてみれば、私自身も似たような経験があります。
 仕事は鍼灸マッサージ師ですが、ある時急に、足の骨格に興味が出て、開けても暮れても足の模型と睨み合っていたことがあります。治療の力がついたと実感できたのは、その時。  自分の意志で集中するときにこそ学びが起こる、というモンテッソーリの原則は、6歳では終わらないようです。


■家庭でしか出来ないこと  やれと言われてやることよりも、自分で好きでやることの方が熱心になれるのは、大人も子供も同じです。子供が興味に惹かれて走るときの、あのすごいエネルギーを活かすことは、学校教育ではできません。
 もちろん、塾でも無理。できるのは子供を見ている親だけです。  子供を観察するのがモンテッソーリ教育の基本ですが、その観察は、幼児期だけでは終われないようです。  娘が、次は何に食いつくか。いろんなテレビや図書館の本を見せながら、観察しています。妻はそれを、
「エサをバラまいてる」
 と言います。

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