敏感期の特徴は、何かに突き動かされるような一点集中型のエネルギー。自分を育てようという衝動です。
モンテッソーリ教育では、このような敏感期が見られるのは、だいたい六歳までとしています。
ただ子供の生活を見ていると、敏感期的な行動パターンは、六歳を超えても続いています。そして、学びの基本になっているように思えてきました。
■娘の場合
娘の場合、去年の今頃から急に石に関心をもつようになりました。庭の石を拾ってくることから始まって、図鑑や本を読みあさり、石の即売会に出かけ、クリスマスプレゼントには岩石標本を希望。あげく博物館の岩石採集ハイキングにまで参加させられました。
ところがちょうど一年くらい過ぎた頃から急速に興味が減少。いまでも本人は「石好き」と言ってはいますが、親から見ると、その落差は明白。明らかに熱が冷めています。
ただ、この1年で覚えた知識が消えるわけではありません。石から始まって石器→考古学の一部にまで興味を広げたのは大きな収穫でした。
本人がやりたくてやっていることですから、親が想像もしていなかったところまで走ってくれました。 考えてみれば、私自身も似たような経験があります。
本人がやりたくてやっていることですから、親が想像もしていなかったところまで走ってくれました。 考えてみれば、私自身も似たような経験があります。
仕事は鍼灸マッサージ師ですが、ある時急に、足の骨格に興味が出て、開けても暮れても足の模型と睨み合っていたことがあります。治療の力がついたと実感できたのは、その時。
自分の意志で集中するときにこそ学びが起こる、というモンテッソーリの原則は、6歳では終わらないようです。
■家庭でしか出来ないこと
やれと言われてやることよりも、自分で好きでやることの方が熱心になれるのは、大人も子供も同じです。子供が興味に惹かれて走るときの、あのすごいエネルギーを活かすことは、学校教育ではできません。
もちろん、塾でも無理。できるのは子供を見ている親だけです。
子供を観察するのがモンテッソーリ教育の基本ですが、その観察は、幼児期だけでは終われないようです。
娘が、次は何に食いつくか。いろんなテレビや図書館の本を見せながら、観察しています。妻はそれを、
「エサをバラまいてる」
と言います。
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