「親業②能動的な聞き方って?」はこちら
能動的な聞き方の方法をまとめると、
①オウム返し
②まとめて返し
③気持ちを汲む
となります。では1つずつ解説。
①オウム返し
「こんにちは」
と言われたら、
「コンニチワ」
と返す。これだけです。
例えば子供が
「今日、学校で先生に怒られた」
と言ったら
「怒られたの」
と返す。子供の言葉、とくに語尾を繰り返すだけなので、とても簡単。
繰り返すことで、子供の話を聞いていることが伝わりますし、「なんで!」などと非難されないことで、話しやすい空気ができます。
続けて話が出てくる効果はびっくりするほど。
②まとめて返し
オウム返しは簡単な割に有効な方法なのですが、そればかり使っていては、会話が成立しません。たとえば
「学校で怒られたんだ」
「そう、怒られたの」
「給食の時間に前の子と話していたら、うるさいって」
「給食の時間に話してたらうるさいっていわれたのね」
この時点で「ナメてんのか」という感じになること請け合い(笑)
そこで必要に応じて言葉数を減らしていきます。ただし繰り返すことと、批判・非難しないという原則はそのまま。
「そう、しゃべってて怒られたんだ」
これなら、会話として自然ですね。
この方法にはもうひとつメリットがあります。子供は話をするときに、きちんとまとめることが苦手です。体験したことの中で、どの部分が重要なのか、大人が整理してやることで、問題点を自覚できたりします。
話の要点をまとめるのは、大人の脳トレとしても有効!
③気持ちをくむ
ここまでの二つは、事実を把握して、聞いているということを示しているに過ぎません。しかし、人間が本当に理解されたと思うのは、どんな気持ちだったかを理解される瞬間ではないでしょうか。
ということで、子供の話を聞きながら、そのときの子供の気持ちをくみとって、代弁してやります。
「今日学校で怒られたの。給食の時間に前の子と話してたらね、うるさいって」
「そう、それはびっくりしたねえ」
子供によってどんな感情を持つかは異なります。表情を見ながら、どんなことを考えているかを読み取って対応します。ただし「怖いことなんか無いでしょう!」とか「楽しかったんでしょ!」とかの押し付けにはならないようにします。
以上、三つの原則が「能動的な聞き方」の基本です。
■せめて最後まで話を聞く!
実際のところ、いつも本に書いてあるように調子よく会話が進むわけではありませんし、すぐに解決に結びつくことも少ないです。
しかし話を聞くことを続けるうち、子供との信頼関係が強くなるのは確かです。誰でも、話をきちんと聞いてくれる人は信頼しますし、その人の話も聞こうと思うものです。
「能動的な聞き方」は、問題の起きたときに使うのではなく、毎日積み重ねて信頼を強固にするツールだと考えるのが妥当でしょう。
もし、この3つの方法がめんどうだと思ったら、せめて
「子供の話を遮らずに聞く。最後まで聞いてから、こちらの話をする」
ことを心がけるだけでも、信頼関係は良くなります。信頼するほど、こちらの話もよく聞いてくれます。
まあ、根気はいりますし、時間もかかりますけどね。言葉を覚えてくればくるほど、長くなるのがまた…。
小学生の本気しゃべりって、長いです…。
小学生の本気しゃべりって、長いです…。
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