ちょっと親業の話から脱線します。
前回の「わたしメッセージ」で、親は子供の味方、という話をしました。味方であるからこそ、話を聞く気になるし、指示に従う気にもなる。
親ならだれでも、子供の味方になりたいと思っているでしょう。でも、実際にそれを徹底するには少しコツが入ります。無意識のうちに、子供の敵になっていることが多いからです。
例えば、子供の悪い点を指摘して改善させようとするとき、子供を決めつけてしまう言葉を使うことはありませんか?
「お前みたいな根性なしには無理だよ」
という感じ。そこまで極端でなくても、
「あんたは算数ができないんだから」
とか、
「どうせあんたは約束を守らないんでしょ」
なんてくらいのことは、言ったりしませんか?
こういった決めつけの言葉は、否定語です。
子供であっても、自分自身を否定する人間を、味方と感じるのは難しいのです。
親としては「事実を指摘しているだけ」と思っているかもしれませんし、「けなされて、奮起するのを期待している」と考えているかも知れません。
しかし子供から見れば、素直に「はい」と受け入れられない言葉であることは間違いありません。
子供であっても、自分自身を否定する人間を、味方と感じるのは難しいのです。
親としては「事実を指摘しているだけ」と思っているかもしれませんし、「けなされて、奮起するのを期待している」と考えているかも知れません。
しかし子供から見れば、素直に「はい」と受け入れられない言葉であることは間違いありません。
子どもとしては「そんなことない!」とか、「守るよ!」と言い返すことで、反対を表明しなくてはなりません。
その対立で、一種の敵対関係になるわけですね。
その対立で、一種の敵対関係になるわけですね。
これが繰り返されると、「関係ないだろ!」と対立から逃げたり、「どうせできないよ!」と負けてかかったりすることも。
子供の味方になるとは、勝敗を同じくすることです。親が勝つときには、子供も勝つ。子供が勝つ時は、親も勝つ。
とはいえ、問題点を指摘しないで教えるわけにもいかず…。
それでは、勝敗を同じくしながら、子供の問題点を指摘するにはどうするか。
「フィンランド式キッズスキル」という本に、うまいやり方が書いてあります。
例えば、子供が算数が苦手なとき、
「お前は算数ができないんだから」
とは言いません。そのかわりに、
「計算の練習をする必要があるね」
といいます。
「お前は足が遅い」
ではなく、
「走る練習をしようか」
と言います。
つまり、問題点を指摘しないで、いきなり解決策を提示するのです。
私にとっては目からウロコの方法でした。必要なのは子供を伸ばしてやること。その目的さえ達成できるなら、欠点をわざわざ口にする必要はないのです。
この方法も、けっこう便利に使っています。
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